YOUNG GIN[ヤングギン]- 若人達の詩吟-

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長恨歌 全11編

平成25年青年部吟詠大会 構成吟「長恨歌(白居易)」全11編をお届けします。

  • 1.H25青年部大会 構成吟「長恨歌」 第一段の一(12句)

    漢の皇帝は政務に明け暮れていた。人知れず深窓に育てられた天性の美女楊家の娘が工程の目にとまり迎え入れられた。なよやかで滑らかな白い肌に魅せられて皇帝の寵愛を一身に受けた。

  • 2.H25青年部大会 構成吟「長恨歌」 第一段の二(10句)

    やわらかな髪、花のような顔、歩くと金の簪がゆれ、芙蓉模様のトバリは暖かく春の宵を過ごす。皇帝は政務を忘れ、終夜宴に明け暮れていた。

  • 3.H25青年部大会 構成吟「長恨歌」 第一段の三(10句)

    娘の縁戚は皆列士に召抱えられ、輝かしい栄光を一族にもたらした。世間では男児より女児を出生することを望んだ。のびやかな歌や舞、笛琴の音も美しく皇帝は終日眺めても飽きることはなかった。突如、陣太鼓が地を揺るがし、羽衣の曲を楽しむ宴の日々が砕け散った。

  • 4.H25青年部大会 構成吟「長恨歌(白居易)」 第二段の一(10句)

    追われる身となり蜀をめざすが、ゆらゆらと進む皇帝は騎兵軍に捕まり、その場で楊貴妃は処刑されてしまった。皇帝は助けることもかなわず血の涙を流すばかりであった。

  • 5.H25青年部大会 構成吟「長恨歌(白居易)」 第二段の二(8句)

    蜀の国は黄色い砂塵が舞い、風はものさびしく吹きすさぶ。皇帝は彼女を恋い慕って朝夕嘆き悲しみ尽きることはない。

  • 6.H25青年部大会 構成吟「長恨歌(白居易)」 第三段の一(16句)

    月を見れば心痛み、雨音聞けば断腸の思いにくれた。世情が変わり皇帝は都へ復したがその帰途の途上、彼女が死した地では立ち去りがたく我が衣を涙で濡らした。かっての梨園の弟子や女官達もすっかり老けこんでしまっている。

  • 7.H25青年部大会 構成吟「長恨歌(白居易)」 第三段の二(8句)

    宮殿に蛍が飛ぶのを見ては 、部屋に灯し残した灯りが切れても眠れず、夜の長さを知らされる。はるか遠くから、彼女が逢いに来てくれる夢を見ることもなくなった。

  • 8.H25青年部大会 構成吟「長恨歌」 第四段の一(14句)

    皇帝は眠られぬ夜を重ねているのを案じた人々が「臨邛」に彼女を探すよう頼んだ。空を切り、雷となって地に入り探したが見つけることができなかった。ある海上に仙人の山がありその山奥に「太真」という雪のような肌、花のような容貌の女性がいると聞きつけた。

  • 9.H25青年部大会 構成吟「長恨歌」 第四段の二(12句)

    金の御殿の扉を叩き天使の使いと告げた。幾重ものトバリの中で彼女の魂が夢から覚めた。雲のような髪はが乱れ目覚めた彼女は花の冠も整えぬままひらひらと舞うがごとく現れた。玉のような美しい顔は寂しげで涙していた。

  • 10.H25青年部大会 構成吟「長恨歌」 第四段の三(12句)

    「あの別れ以来、時間が経ちすぎて振り返って人間世界を見下ろしても長安は見えない。今はただ、思い出の品をお持ち帰りください。この金や螺鈿のように心を固く持っておればいつか逢える時が来るかもしれません」と告げた。

  • 11.H25青年部大会 構成吟「長恨歌」 第四段の四(8句)

    別れに際し、皇帝と密かに交わした誓いの言葉「天あっては『比翼の鳥』、地にあっては『連理の枝』とならん」と文を重ね渡した。天地は悠久といえど尽きることはあるが、彼女との別れの悲しみは綿々と尽きることはないだろう。さ~、感動を胸一杯にフィナーレです。