初めての方へ

詩吟ってなあに

皆さん、「詩吟」って聞いたことありませんか?

テレビの時代劇で「べんせい~~、しゅくしゅく~~~~」ってやっていた!あれ?
最近のテレビで今売れっ娘の漫才コンビが「あしたに~~、はくていを辞す~~~~」ってやっていたのをご存知じゃないでしょうか? たしか、その番組の中で彼女は京都府の吟詠大会で優勝したって紹介していましたよ。
そういえば隣のおばあちゃんやおじいちゃんが何か唸っている、ひょっとしたら!それ?

そうです。でもあれは「唸っている」のではなく、「漢詩を吟じている」というのです。

「詩吟」(しぎん)とは、漢詩を読み下したものに、一種の節をつけ、詠うものです。最近、詩吟の会では「吟詠」(ぎんえい)という言い方が多く使われています。剣舞、詩舞を伴うこともあります。
詩はそれぞれ決められたリズムによってつくられています。朗読だけでも美しく、きれいで楽しく聞けます。節をつけることにより、さらに味わい深く表現することができます。詠い方ですが、詩文には節をつけません。大きな声で朗読し、最後の言葉の母音を引いたり、揺ったりして節をつけます。歌を歌うのと違って言葉の一字一字に節をつけないので簡単です

それでは、詩吟はいつごろから始まったのでしょうか?

中国から漢字が伝わった奈良、平安時代から漢詩に節をつけて詠っていたと言われますが、現代の詩吟はそんなに古い歴史はありません。幕末の漢学者・広瀬淡窓が九州の日田(今の大分県日田市)に「咸宜園」(かんぎえん、桂林荘)を開き、全国64カ国から4617人が学びに来ましたが、この入学、卒業の歓送会に漢詩が吟じられ、これが全国各地に広まったものが、現在の詩吟の基礎になっているといわれています。

詩吟は古臭くて暗いというイメージがありませんか?

詩吟は「礼と節」をその心として情操を高め品性の陶冶に努めることを継承しています。
吟詠リサイタルや吟詠発表会を観ても、歌舞伎や謡曲に比べるとずっと新くて明るいのではないでしょうか。

詩吟はじいちゃん、ばあちゃんの楽しむ趣味でしょう?

いや、いま若い人の間でインターネットを通じて密かな注目を集めつつあるジャンルでもあるのです。
なぜかというと、詩吟の全国大会で優勝しているのは圧倒的に若い人が多いからです。声の張り、艶のある音色はやはり若い人が有利ですものね。
でも年数を重ねないとなかなか出せない「味」「ワビ」「サビ」もありますけどね。

詩吟はじめませんか!楽しいですよー

詩吟は難しくない

「私、最近になって詩吟を始めたの、楽しいですよ」
「しぎん?何ですか、そのしぎんというのは」
「べんせい~~しゅくしゅく~~と大きな声を出して詠う趣味です。気持がスーとしますよ」
「いえいえ、決して難しいものではありません。テキストがあって、そこに漢詩、読み下し文があり、先生が一節ずつ詠って教えてくださいます。“川中島”のような漢詩は詠う時間が、わずかに2分です。誰でもスグに詠えるようになります」

詩を味わい、歴史を知る

「詩吟に出てくる、あの漢詩が難しそう……」
「最初は私もそう思っていました。でも始めてみると、わかりやすい……詩吟のテキストは、漢詩についてやさしく、わかりやすく書いてあります。教室でも、漢詩について、先生が詳しく説明されます。詩吟で詠いながら多くの詩人たちに会い、その時代の歴史を知り、名所旧跡を訪ねて、楽しみが生まれます。詩吟は漢詩のほかに和歌、俳句、新体詩など詩歌全般を詠います」

詩吟は声出し健康法

「詩吟は健康のためにも、良いのですよ」
「ああ、そうですか。どうして体のために良いの?」
「大きな声を出すとストレスが発散されます。ただ大きな声を出すだけでなく、腹式呼吸といって、お腹から声を出します。日常生活では肺の機能は最大で60%程度しか活用されませんが、腹式呼吸をすると90%以上活用されます。これが健康に良いのです。詩吟は“声出し健康法”です」

まず友達づくり

「詩吟って、おじいちゃん、おばあちゃんが 楽しむ趣味でしょう?」
「いえ、いえ幼少青年大会もあるし、若い人たちも、やっています。特にコンクールで上位に入る人たちは、若い人が多いですね。詩吟は幼少年から高齢の人たちまで、年齢を問わず誰でも楽しめる気軽な趣味です。たとえば、定年になって、時間ができた……女性も仕事や子育てが終わってから、詩吟を、楽しむ人が増えています。詩吟の会に入ると、新しい友達ができます。まず、友達づくりで詩吟を始めてください。また、最近はイン ターネットでも、紹介され、詩吟が聞けるようになり、若い人たちにも気軽に詩吟が楽しめるようになりました。詩吟はいま静かなブームを、巻き起こしています」

詩吟の効用

楽しみながら健康づくり

詩吟をしていて良かったと、皆さんはいわれます。

優れた名詩は、私たちに感動を与えてくれます。
多くの詩人達の詩に接し、その時代の歴史を識り、古跡をたずねて、
楽しみが生まれます。
永年練習を続けると、自然に教養が身につきます。
新しい仲間ができて、新しい世界が広がります。
詩吟でストレスが発散され、健康のためにもよい効果が得られます。
詩吟を始めて、歌が上手になった人が大勢います。

詩吟を聴いてみる

実際の詩吟の魅力を味わうにはまず聴いていただくことが一番だと思います。模範吟詠を用意しましたので、ぜひお聴きください。
題名をクリックすると吟詠がお聴きいただけます。

  • 兎と亀
    童謡の「うさぎとかめ」の詩と、松口月城による詩をこどもが吟じたものです。
    吟者:池田眞保  伴奏:池田菖黎
  • 川中島
    川中島の合戦の様子をうたった頼山陽の名作です。
    吟者:中島菖豊  伴奏:さんしゃいん社
  • 白帝城
    盛唐の大詩人である李白の詩で、四川省にある白帝城をうたっています。
    吟者:池田菖黎  伴奏:さんしゃいん社

その他の吟詠については、漢詩紹介のページでお聴きいただけます。