課題と作例
冬季号(208号)課題「初夏偶吟」[しょかぐうぎん]
読み方
- 初夏偶吟(しょかぐうぎん)
- 南薫(なんくん)緑(みどり)を漾(ただよ)わす雨余(うよ)の天(てん)
- 躑躅(てきちょく)紫藤(しとう)風景(ふうけい)鮮(あざ)やかなり
- 閉(しず)かに座(ざ)す茅檐客(ぼうえんきゃく)の訪(との)う無(な)し
- 新茶(しんちゃ)一啜(いっせつ)気(き)悠然(ゆうぜん)たり
解説
課題の「初夏偶吟」はまだ浅きその場のことを詩にするので、初夏即時、首夏初見等としても工夫に相違はない。ただ夏に入りてもまだ程たたぬことを忘れてはならない。
艶麗な春が過ぎ去り、暑さを感じさせない爽やかな夏を迎えた風景を描写し、作者がどう感じ、どう思ったかを述べる趣向にすれば良い。
趣向を立てるに、我が家の庭先の情景、又は江村の初夏、山村の初夏にするか、その何れかを定め、その場所が詩の中に表現できているようにしなければならない。
夏季号課題詩 4月1日~10日迄 厳守