詩歌紹介

読み方
- われときて あそべや おやのないすずめ
語意
我と来て=私と一緒にきて。
遊べや親の=「や」は間投助詞。呼びかけの意。「遊べや」までは初句の「我と来て」に続き、「親の」は「ない雀」に接続する。
句意
こちらに来て母を亡くした私と一緒に遊ぼうよ。親と離れてしまった子雀よ。
季語
雀の子ー春
出典
「おらが春」
作者略伝
小林一茶 1763-1827
北信濃(しなの=現在の長野県)の人。江戸後期の俳人。本名信之、通称弥太郎、亜堂・雲外と号す。
江戸に出て俳諧を学び、後6ヵ年にわたり西国を旅し、関東では知友を頼って転々と流寓(りゅうぐう)生活を送った。51歳で郷里に帰住し結婚するも妻や子供と死別、更に火災で家までも失い、焼け残りの土蔵の中で65歳の生涯を終えた。
備考
母を亡くして、継母のもとで過ごした辛い少年時代を回想して詠んだ句で、一茶の俳句は、雀やカエル、子供など力が弱く、小さい者への愛情を表したものが多いのが特徴であり、わかりやすく親しみやすい。この独自の俳風は「一茶調」と呼ばれている。生涯2万句もの作を残す。