591 吟の楽しみ方

  • 投稿者:
    玉朗
  • 地区:
    大阪府
  • 支部:

今日は、詩吟を始める動機はいろいろと思います、
私の動機は、今は亡き先輩が、某史跡の前で漢詩を朗々と詠じられていた姿を見て、こんな世界が有るのかと思いました。実際に入会し、詩吟を習って行くうちに疑問に感じる事があります。教室では
①競吟を中心とした詩吟の訓練であること。
②昇段、昇格に対する簡単な漢詩講座であること。
に偏っているように思えます。「一生初心」の東明先生のお言葉を噛みしめるような教室であって欲しいと思いますが。(自分の修養の仕方が悪いのです)

投稿日時: 2006/03/19 13:32:45

No.592 Re:吟の楽しみ方

  • 投稿者:
    森口雪孝
  • 地区:
    大阪府
  • 支部:
    HP委員

何と贅沢な悩みをお持ちの方がおられますね。
しかし疑問を持たれる事は素晴らしいことです。
考えてみてください。将来自分が指導者となり、競吟で上位を目指す生徒がおり、また昇段・昇格のための漢詩講座を希望する生徒もおられる。貴方ならどうしますか。想像するに貴方の教室はまさに東明先生の「一生初心」を実践している。こんな理想的な教室は関西吟詩文化協会の全国を捜してもそう多くはないでしょう。
私も昭和40年の入会当時は、ベテランの先輩に交わってとにかく一生懸命に付いていきました。14〜15人の生徒の約半数は競吟で上位入賞を目指しており且つ昇段・昇格の勉強もしておりました。当時は準師範・師範の試験には実技・口頭試問に合格すると本部から筆記試験問題が送られ、1週間以内に回答を送り返すことになっていました。皆が一番苦しんだのが作詩です。与えられた課題に沿って自作の漢詩を作り、吟詠の作譜をすることでした。先生は、当然のように競吟に勝つためのアドバイス、昇段・昇格試験に対する作詩法を含めた指導をする中で、「受験する人だけが勉強するんと違うで、後輩も今からしっかり勉強しときや」とよく言っておられ、毎週かならず本部の新しい教本順番に指導を受けました。
右も左もわからない私は、来週習う漢詩を事前に素読すること。先週習った詩吟は教室で教本を見ずに吟詠することを3年間続けました。先生から習っていない漢詩も先輩の競吟練習や昇段・昇格の練習を横で聞いているだけで殆んど覚えました。稽古の終った後には酒の飲み方まで教えてくれました。自主性を基本に強制することは一切無いなかで、先生の真剣さ厳しい指導があったればこそ、箸にも棒にもかからなかった私でも「吟道」について何かを得たと感じています。チョット良い格好ばかり申し上げましたが、今年還暦を迎え「一生初心」でこれからもっともっと詩吟を楽しみたいと思う今日この頃です。(HP委員:森口)

投稿日時: 2006/03/19 22:26:04