6122 変格とは?

  • 投稿者:
    脇田翠森
  • 地区:
    大阪府
  • 支部:
    船場

A48-3「蜀中九日」の詩の構造は仄起こり七言絶句ですが、平仄が整わず「変格」である。と、教本に出ています。
平起式の起承に仄起式の転結、またはその逆の場合の詩体は「拗体」というのですが、「変格」というのはどのように平仄が整っていないのでしょうか?

投稿日時: 2011/04/30 14:11:56

No.6123 Re:変格とは?

  • 投稿者:
    森口雪孝
  • 地区:
    京都府
  • 支部:
    HP委員

漢詩は、大きく分類すると古体詩(古詩)と近体詩に分けられます。
古体詩でよく知られる「貧交行(杜甫)」などは、押韻はされているが平仄は関係なく作られた詩です。
近体詩は平仄が整った詩形を言いますが、完全に整った詩を「正格」と言い、これに対して近体詩の形であるが平仄の不完全なものを「変格」と言います。
教本解説の「寒梅(A33-1)」は仄起り五言絶句の形であるが起句の押韻、転句が下三連となっているので古詩体の形ともいえる。
教本詳解の「送元二(A6-1)」の解説で、この詩は変格の七言絶句であって、平起式の前二句と仄起式の後二句を合わせた形で作られており、すなわち拗体である。拗体とは「ねじれる」・「すねる」で正格でない形の詩をいう。
と記載されていますので参考にして下さい。(HP委員)

投稿日時: 2011/05/02 09:22:41