6339 「う」「お」読みに関するご質問
詩語の終わりの「う」については「お」読みにするのが一般的と教わっています。
それについて次の2点についてご質問させていただきます。
1.本能寺にある、「こうそう」のように「う」がふたつ続く際には最初の「う」はそのまま「う」と発音するのでしょうか。
2.副読本で「う」にあえて「オ」のルビがあるのはなぜでしょうか?
本能寺の 食ろう のところです。
以上2点につき、ご教示いただければ幸甚です。
投稿日時: 2012/08/17 16:47:29
国文学を専門的に学んだわけではないので、詩吟の先輩の教えをそのまま伝えます。
・「う」を「お」と発声するのは、「う」の前の言葉の母音が「お」の場合に音便として適用されます。
・逢う(あう)の場合は、「う」のままの発声となり、詩語の終りでも「お」とは発声しません。
・逢うて(おうて)と読む場合は、「おうて」と読んでも「おおて」と読んでもOKです。
・本能寺にある、「こうそう」のように「う」がふたつ続く際の最初の「う」はそのまま「こうそお」と発声しても「こおそお」と発声してもOKとなります。
・本能寺の「食ろう」は「う」の前の言葉《ろ》の母音が「お」であり、「くろお」と発声して欲しい為、「う」の読みに「オ」のルピを付しています。
・皆さまがよくご存じの「望海(藤井竹外)」の詩の3行目「風を追おう」の「おおう」の読みで、「おおお」と発声するのは、吟詠において「う」を「お」で発声する音便の最たる活用と思われます。
要は、聞く人に「美しい日本語」として聞かせるためと理解すれば良いのではないでしょうか。(HP委員)
投稿日時: 2012/08/18 06:42:56