6343 一韻到底格について

  • 投稿者:
    吟歴13年生
  • 地区:
    和歌山県
  • 支部:

教本C1−1、8頁(代悲白頭翁)の参考欄に古体詩2(一韻到底、換韻)とありますが、古体詩にも一韻到底はありますか?
 34頁では、近体詩で使うと書かれています
○換韻と通韻の違いもお教えくださいませ

投稿日時: 2012/08/21 13:02:53

No.6344 Re:一韻到底格について

  • 投稿者:
    森口雪孝
  • 地区:
    大阪府
  • 支部:
    HP委員

古詩は、七言古詩と五言古詩があります。古詩は近体詩のように平仄の配置は問わず、原則として自由です。古詩においては、句数は自由ですが、偶数であればよい。(例えば二十句・二十四句とか)韻は必ず偶数句(二・四・六等)にて押韻することが必要です。韻は四句ごとに韻を変える(換韻)か、例えば二十句でも同じ韻を踏む一韻到底格があります。
【一韻到底格(いちいんとうていかく)】近体詩では、決められた句末に同じ韻を使うことになっている。これを一韻到底格といいます。
【換韻(かんいん)】これに対して、古詩では、数句ごとに途中で韻を変えることができる。これを換韻といいます。
≪デジタル大辞泉 換韻の用語解説: 漢詩の古詩で、1首の途中から別の韻字に換えて韻を踏むこと。≫
≪古詩の一韻到底格例・・・・・「C6−2:偶成(木戸孝允)」、「C9−2:吉次峠戦(佐々友房)」、「C10−1:正氣歌(廣瀬武夫)」等≫
【通韻(つういん)】通韻の分類内であれば、他の韻で押韻してもよいとする規則です。 通常、平字 の同一の韻を使用(押韻)するのが原則ですが、韻は全ての漢字に均等に振り分けられているわけではなく、韻によって漢字の数はそれぞれ違います。古詩では、下記のように複数の韻のグループを用いて押韻することができます。{通韻のグループ}
・「上平声」:{一東、二冬、三江}、{四支、五微、八斉、九佳、十灰}、{六魚、七虞}、{十一真、十二文、十三元、十四寒、十五刪、「下平声」一先}
・「下平声」:{二粛、三肴、四豪}、{五歌、六麻}、{七陽}、{八庚、九青、十蒸}、{十一尤}、{十二侵、十三覃、十四塩、十五咸}
参考になれば幸いです。(HP委員)

投稿日時: 2012/08/21 17:39:31