6381 漢詩の返り点について

  • 投稿者:
    吟歴13年生
  • 地区:
    和歌山県
  • 支部:

b−2(述懐)2行目(使)の字が教本詳解では2度読み?となっていますが、教本とは(結果としては同じ読みですが)表示が異なります。
以前より教本詳解は教室で勉強の際には事前学習として参考にしております。
再読ではなく2度読みは、ほかにもありますか?  ご指導お願いします

投稿日時: 2012/10/20 11:02:30

No.6382 Re:漢詩の返り点について

  • 投稿者:
    森口雪孝
  • 地区:
    大阪府
  • 支部:
    HP委員

「b−2(述懐)2行目(使)の字」との質問でしたが、質問の主旨は以下の通りでしょうか。 
教本のB1−2(鳳凰臺)の8行目及びB2−1(黄鶴樓)の8行目に「使人愁(人をして愁しましむ)」の詩文があり、返り点は「使(二)人愁(一)」と「一・二点」で記載されています。
教本詳解には、「使(二レ)人愁(一)」と「一・二点とレ点」で、読み方をより丁寧に記載しています。
公益社団法人関西吟詩文化協会会歌(B10−3)の3行目に「使其情發(そのじょうをしてはっせしめ)」の詩文があり、教本の返り点は「使(二)其情發(一)」と「一・二点」で記載されていますが、教本詳解には、「使(二下)其情 (一) 發(上)」と「一・二点と上下点」で記載しています。
同じく4行目に「教斯志雄(このこころざしをしてゆうならしむ)」は教本の返り点は「教(二)斯志雄(一)」と「一・二点」で記載されていますが、教本詳解には、「教(二下)斯志 (一) 雄(上)」と「一・二点と上下点」で記載しています。
この様な二度読みの詩文は関西吟詩の教本掲載の漢詩にもいくつか見られます。
二度読みや再読文字というのは、中国語を日本語として分かり易く読むための工夫と理解しておくことです。
なお、再読文字については、このホームページ≪掲示板アラカルトの『2.教本・作詩に関する質問等』の「(24)再読文字について」≫に掲載しておりますので参考にご覧下さい。(HP委員)

投稿日時: 2012/10/20 22:14:24