6393 B−3 29p幼名について

  • 投稿者:
    吟歴14年生
  • 地区:
    和歌山県
  • 支部:

元服に至るまでの一時的な名、昔社会的に独立した人格として待遇される                上記について、後半の部分が理解しがたいのでご指導願います。前後しているのでしょうか?文章としても?

投稿日時: 2012/12/05 17:10:06

No.6394 Re:B−3 29p幼名について

  • 投稿者:
    森口雪孝
  • 地区:
    大阪府
  • 支部:
    HP委員

幼名のご質問について、公益社団法人関西吟詩文化協会の教本の【参考】に以下の通り記載しています。
(☆B25−1) 無題(夏目漱石)の【参考】、呼び名について(その1)
1.幼名 : 元服に至るまでの一時的な名。昔社会的に独立した人格として待遇される。
2.実名 : 元服の日につけられた終生の名。(例)西郷隆盛 幼名は吉之助 実名は隆盛。
3.通称 : 通常呼ばれる名 俗称 一般に通用するよび方。(例)賴 襄  通称は久太郎 号は山陽。
4.字(あざな) : 世に一人前の人として交わるときの名 元服のとき実名のほかにつける。(例)賴 襄  字は子成。
(☆B25−2) 梅林聽鶯聲(宮崎東明)の【参考】、呼び名について(その2)
5.号 : 本名・通称・字のほかにつけた名で雅号ともいう。 文人・画家・書家などが実名以外につける風雅な名。
6.諱(いみな) : 死者の名。生きている時は実名といい 死んでからは諱と言う。
7.謚(おくりな) : 死者に対し生前の功績を讃え贈る名。(例)程明道 謚は純公。
★教本には紙面の都合上要約して記載していますので、幼名について詳しく記載します。
・幼名(ようみょう/ようめい)は、幼少時の名前の事。おさな名・童名・小字とも言う。
・主に平安時代から江戸時代にかけて、武士や貴族の子が幼児である期間につけられる名前で、だいたい元服して諱(いみな)をつけるまでその名前でいる。江戸期では、多くの慈善活動をした豪商が、その活動を認められ、公での苗字帯刀を許された場合、その商人の子も幼名を持つ例がある。農民の名前も幼名と呼ばれるが、武士とは違って諱をつける事は無い。
・武家では幼名を代々継承する家が多く存在した。たとえば徳川将軍家の竹千代、尾張徳川家の五郎太、紀州尾張徳川家長福丸、水戸徳川家の鶴千代、加賀前田氏の犬千代などがあり、事例に枚挙の暇が無い。これらはそれぞれの家の初代当主の幼名であり、(たとえば竹千代は江戸幕府初代将軍徳川家康の、五郎太は尾張藩祖徳川義直の、長福丸は紀州藩祖徳川頼宣の、鶴千代は水戸藩祖徳川頼房の、犬千代は加賀藩祖前田利家の幼名である)これらは子孫のうち後を継ぐべき嫡男の幼名にもなり、代々受け継がれていった。
☆ネット上には更に詳しい解説もありますが、一般的な説明として参考にしてください。(HP委員)

投稿日時: 2012/12/05 21:50:56