6458 漢詩の読みについて

  • 投稿者:
    吟歴14年生
  • 地区:
    和歌山県
  • 支部:

吟詩日本の春季号行事レポートで漢詩鑑賞会の発足を拝見いたしました。
雪孝先生のご指導のもと峨眉山月の鑑賞がなされたと拝見いたしました下記ご指導お願いいたします。          
転句の三峡の読み方について、テキストでは「さんこう」となっていますが、以前にNHKの漢詩紀行では、「さんきょう」と読んでいました、正しくはどちらでしょうか? 

投稿日時: 2013/05/09 11:51:30

No.6459 Re:漢詩の読みについて

  • 投稿者:
    森口雪孝
  • 地区:
    大阪府
  • 支部:
    HP委員

「峡」の音読みは、「キョウ」「コウ」があり、訓読みは「はざま」です。
李白の峨眉山月の詩で知られる山峡は、山峡(さんこう)、山峡(さんきょう)の両方の読み方があり、場所も諸説あります。
【関西吟詩の教本】では、山峡(さんこう)= 巫山の山峡とは別で、これは渝州にあるもの。明月峡と温湯峡と石洞峡とをいう。と解説されています。
「山峡」の三つをどれにするかは諸説あり、広渓峡・巫山峡・西陵峡・明月峡・黄牛峡・瞿塘峡・ 石洞峡・帰郷峡などの中から三つを数えるかんじです。
【漢詩漢文小百科】では、山峡(さんきょう)=揚子江上流の四川・湖北両省の境にある水勢の急な三つの溪谷。古来、舟行の難所として有名である。瞿塘峡(くとうきょう:四川省奉節県の東)・巫峡(ふきょう:四川省巫山県の東)・西陵峡(せいりょうきょう:湖北省宜昌県の北西)と解説されています。
関西吟詩は、山峡=(さんこう)を採用しておりますが、国語辞典等一般的には、山峡=(さんきょう)が多く採用されていますので、教本改定時には再度検討いただくよう提言いたします。(HP委員:森口)

投稿日時: 2013/05/10 01:51:07