6661 悲しみに耐えられず追悼の歌

  • 投稿者:
    久森正詠 
  • 地区:
    三重県
  • 支部:

伊藤竹圓先生へ。四月三日も終わろうとしています。先生もご遺族のどなた様も永い間本当にお気持ちが休まらなかったでしょう。離れていては病状の程度も想像だけで何も解らずお見舞いにも参上叶わず相済みませんでした。四月四日の例会で皆々様が師を偲びてお経を唱和し追悼吟もなさる由にて勢州より般若心経を坊さんの気持ちで唱えます。お気持ちを乱しては失礼かと思いつつ毎日数首が纘ずれたらと思います。
昨日の歌詞を推敲訂正したものもあります。
○受話器鳴り そは 怖れたる 訃の 知らせ
   声 声ならず 嗚咽 聞こえて
○訃を告げる 声 哭く如し 花 咲く日
   悲風に 堪え得ず 花 散る 夕べ
○春昼の 長閑(のどか)に 訃報 震う 掌の
   受話器を 戻す ことも 忘れて
○ベル鳴りて 声 常ならず 訃を知らせ
   やがて 悲しき FAXの 来ぬ
○師は 逝きぬ 花曇りして 風も 無く
   永き 一夜を 師に 添いて 哭く
○花の雨に 耐えて 車を ひしと 馳す
   風よ つのるな 師は 旅立つに
○花 未だ 散らず お経を 唱えおり
   般若心経 花にも 届け
  (四月三日)
○御仏に(みほとけに)縋りつ 握る 師の御手は
   血の色 さめて なお 温かに
○いと 小さき 頤(おとがい)撫ずる感触の
   かの日の 夢の まま 蘇えり
○師の逝くを 歌にしあるも 嗚咽のみ
   胸に 迫りて 言の葉も 無し 

投稿日時: 2014/04/03 16:00:51