6695 詩吟の音楽性
関吟では「標準アクセントを取り入れたので音楽性が上がった」と言う人がいますが、これだけだと少し違うと思います。
民謡は方言でも音楽性があると思います。
基本的に以前はワタリがあり、音階が不明瞭、しかしこの落差が醍醐味といっていたように思います。
現在は、言葉に音階表示があり、音階通り出すことにより音楽性が上がったのではないかと考えます。
しかし、出だしの平板の「二’−三’」などは、まだまだ曖昧な音階の人も多々見られると思いますが、みなさんはどう思いますか?
投稿日時: 2014/08/11 11:17:59
関西吟詩における「標準アクセント」の取り入れは、約20年前の総本部研修会時から行っていました。
これをベースとして、平成21年6月に吟詠副読本を発行し「標準アクセント」の会員への浸透を推進しています。
ただ、漢詩の素読においてアクセントが正しいだけでは、聞く方を感動させるには不十分であることは誰しも感じていることと存じます。
『今の漢詩の素読をもう一度聞かせて下さい』と言われるほど感動させたいものです。
さて、「外郎売(ういろううり)」というセリフをご存じでしょうか?
俳優とかアナウンサーのような、声とか言葉を職業としている人たちが必ずといっていいほど発声のトレーニングに使っているセリフです。このセリフは、二代目市川団十郎の作で、いわゆる早口言葉を集大成したものですが、ただ難しいセリフであるということだけでなく、言葉の科学的な分析が行われ、次の十項目の練習ができると述べています。
①発声練習 ②発音練習
③訛音(なまり)の訂正 ④声の出どころの転換
⑤緩急の練習(テンポ) ⑥間の問題
⑦昇調降調(イントネーション)⑧声の強弱
⑨高揚、強調 ⑩調子(ピッチ)
少し長いセリフですが、前記の十項目を意識して覚えてしまうと面白いものです。
詩吟の稽古の合間に『外郎売』のセリフに挑戦してみてはいかがでしょうか。
「漢詩の素読が上手になること請け合いです。」
リンク先の「白鷺連合会HP」や「大阪府実業団HP」にも『外郎売』のセリフが掲載されています。(HP委員)
投稿日時: 2014/08/11 18:44:16