6713 詩吟と裏声

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    入門者
  • 地区:
    大阪府
  • 支部:

詩吟には裏声を使ってはならないという指導者と、高音部には裏声を使っても良いという指導者があり迷っております。裏声の定義も曖昧と思いますが、本部の見解は如何なものでしょうか。

投稿日時: 2014/09/22 10:44:40

No.6715 Re:詩吟と裏声

  • 投稿者:
    森口雪孝
  • 地区:
    大阪府
  • 支部:
    HP委員

吟詠に於いては、裏声を使わないのが原則です。
吟詠の音域は、「和楽表示(洋楽表示)」で「水(ミ)」〜「八(・・ミ)」の2オクターヴです。
ただ、「八(・・ミ)」の音は、裏声を使うことが許されています。
吟詠を聴いた人が感動してこそ、吟詠家の技量発揮のしどころであり、裏声の使い方の研究の参考となる文献を転載します。
【参考1】
☆裏声と地声は、使う筋肉が全く違います。なので、裏声は裏声、地声は地声でしかありません。
でも、地声で高い音程まで出すとこれ以上は厳しいっていう音があるでしょうし、裏声でだんだん低く歌っていくと声がひっくり返りそうな音程が出てくると思います。
そこの境目(換声点といいます)を、長い間の練習でなめらかにしていくのです。
イメージとしては、裏声でだんだん低く歌って、声がひっくり返りそうな時に、裏声90%地声10%→裏声80%地声20%・・・裏声10%地声90%、というように両方の声をミックスさせるのです。
ただ、これは本当に長い時間の練習が必要です。この裏声について、ファルセットの解説を追加しておきます。
☆ファルセット≪仮声、あるいは裏声。男声の声区の一番高い音域にある。≫
  下から胸声、中声、頭声(ここまでが普通の声)があり、その上から急に細く力の弱い声区がある。これが仮声。
 女声については、これはなく、頭声がもっとも高い音域とされる。
【参考2】
☆西洋音楽(洋楽)の音域は、低い音から高い音への順に次のように表記されます。
〈い〉〈ろ〉〈は〉〈に〉〈ほ〉〈へ〉〈と〉
〈イ〉〈ロ〉〈ハ〉〈ニ〉〈ホ〉〈ヘ〉〈ト〉
〈・イ〉〈・ロ〉〈・ハ〉〈・ニ〉〈・ホ〉〈・へ〉〈・ト〉
〈・・イ〉〈・・ロ〉〈・・ハ〉〈・・ニ〉〈・・ホ〉〈・・へ〉〈・・ト〉
〈・・・イ〉〈・・・ロ〉〈・・・ハ〉〈・・・ニ〉〈・・・ホ〉〈・・・へ〉〈・・・ト〉
☆表記ですが、真ん中のドが「1点ハ音」、真ん中のドより1オクターブ上のドが「2点ハ音」。「2点ハ音」の1オクターブ上のドが「3点ハ音」。そして真ん中のドより1オクターブ下のドは、ただの「ハ音」。「ハ音」の1オクターブ下のドが「は音」となります。
☆声楽には、ソプラノ、メゾソプラノ、アルト、テノール、バリトン、バスの6種類があります。
ソプラノ   :音域は〈1点ハ音から3点ハ音〉に至る2オクターヴ。
メゾソプラノ :音域はソプラノとアルトの中間で、ソプラノよりも暗めの声質をもつ。
アルト    :音域は〈ヘ音から2点ニ(ホから2点ト)〉 女声の最も低い音域の声である。
テノール    :音域は〈ハ音から2点ハ音〉による2オクターヴ。
バリトン   :音域は〈へ音から1点ト音〉までの約2オクターヴ。
バス     :音域は〈ほ音から1点ホ音〉までの約2オクターヴ。
☆自分の音域を知り、自分の音域に合った吟詠で個性を発揮してください。(HP委員)

投稿日時: 2014/09/23 16:29:35