6909 A48-2度桑乾について
今回が二回目の投稿になりますが、宜しくお願い致します。「A48-2度桑乾」についてお尋ね致します。詩題は「度」ですが、詩文及び読み下し文は「渡」になっています。何か理由があるのでしょうか。
投稿日時: 2015/12/09 16:42:10
No.6910 Re:A48-2度桑乾について
間違ってたらごめんなさいネ
「渡」・・去声の七遇に属し、動詞用法として
「度」・・入声の十薬に属す場合は動詞用法で同じ
・・去声の七遇に属す場合としての用法は
(たび、目盛)のように解釈し、動詞用法の
(わたる、わたり)とはちがいますが教本で
はどちらも(わたる)と成っており、?
誰か教えてください。
投稿日時: 2015/12/11 08:45:44
No.6911 Re:A48-2度桑乾について
誰か「同訓異義」について教えてください。
投稿日時: 2015/12/11 09:11:58
関西吟詩の「教本詳解 A之巻(別冊)」にも詩題の「度」と詩文の「渡」について特に解説はありませんが、「度」は去声7遇韻と入声の十薬韻に属し、「渡」は去声7遇韻に属する仄字であり、詩題「度桑乾」と詩文「端無更渡桑乾水」は平仄の関係で使い分けしているものではありません。
「A40-3 出塞(王之渙)」の結句「春光不度玉門関(しゅんこうわたらず ぎょくもんかん)」《春の光は玉門関をこえてここまでさしこんでこない》では「度」を用いています。
「渡」は、「度」に「水(サンズイ)」を加えて、主に川を「わたる」の意に用います。
「A48-2度桑乾」の詩文転句「端無く更に渡る 桑乾の水(はからずも更に桑乾河を渡って故郷と反対の北へ行くこととなり)」は、「川を渡る」意に用いているため詩題の「度」と同じにせず「渡」を使用したと解されます。
日本吟剣詩舞の競吟課題詩では詩題「渡桑乾」で、詩文と同じ「渡」となっています。
漢詩体系「唐詩選」には、詩題は「度」、詩文は「渡」となっていますので、関西吟詩ではこれを採用していますが、新教本の策定に当たっては教本改訂委員会において再度検討いただくこととします。(教本改訂委員)
投稿日時: 2015/12/11 12:32:01