7720 発声に関する件

  • 投稿者:
    松井弘
  • 地区:
    愛知県
  • 支部:
    鷺伸銀詠会 南

母音に返す ということについて具体的にご教示お願いします。
たとえば A34-2の1節目の 水を渡り 音階56についてのご教示をお願いします。

投稿日時: 2018/07/03 15:02:57

No.7721 Re:発声に関する件

  • 投稿者:
    森口雪孝
  • 地区:
    大阪府
  • 支部:
    指導局

「母音に返す」よく聞く言葉ですが、広辞苑にも詳しい解説はありません。広辞苑では、【「母音」とは、単音の分類の1つで、現代日本語では、「あ」「い」「う」「え」「お」の五つを母音と言います。「子音」は「父音」とも言い、声帯の振動を伴う有声子音と伴わない無声子音があります。】と掲載されています。
言うまでもなく、子音を発声すると単音の後の音の響きは必ず母音になります。
「か(Ka)」「き(Ki)」「く(Ku)」「け(Ke)」「こ(Ko)」、「さ行」以下同じ。
「母音に返す」という表現について、色々説があると思いますが、先輩から受け継いできた吟詠の指導における説明を引用します。
A34-2の1節目の「水を渡り」のアクセント(音階)は、「み(2´)ず(3´)を(3´)わ(2´)た(3´)り(3´)」 と発声し、語尾の「り(Ri)」の母音「い(i)」から譜No.56に移り、音階は3´3-3´3と詠じます。
この時の、母音「い(i)」の音階の「3´」から「3」に移る音階移動を、「母音に返す」という表現を使っています。
譜No.5の「平引き止め」」の音階の「3´」から「3」に移る音階移動が関西吟詩の代表的な吟法です。
この「母音返しの」詠じ方によって、吟詠コンクール等での初級レベル・中級レベル・上級レベルの差が見極められますので、しっかり練習してください。(指導局:森口雪孝)

投稿日時: 2018/07/08 12:25:45

No.7722 Re:発声に関する件

  • 投稿者:
    じろー
  • 地区:
    神奈川県
  • 支部:
    東京芦孝会

日本吟剣詩舞振興会の発行の月刊誌「吟と舞」の今年の2月号に「吟詠教室上級編第4(舩川利夫先生講義録を解説する)佐々木一景先生著」という連載があり、以下のような記載がございました。以下引用記載します。『無意識のうちに発している声を、詩吟に求められる力強さや渋さ、美しさなど、詩情表現に適した声として、発声するためには、詩語、詩句のあとの母音が正確な響きの声になるよう注意深く、発声する必要があります。それには子音を伸ばすことによって導かれた母音を、そのまま伸ばすのではなく、改めて美しい母音に変える気持ち、よく「母音に返す」ということを聞きますが、意味は同じだと思います。例えば「新涼書を読む」の起句「葉おつるのオ~~」と歌う場合、「の」という子音をそのまま伸ばして歌うのではなく、改めて美しい母音のオに定め直して吟ずるということです。(略)』

投稿日時: 2018/07/12 13:15:49