>>中国の漢詩一覧へ
|
>>関西吟詩文化協会トップへ
春夜笛を聞く
<李 白>
しゆんやふえをきく
<りはく>
誰が家の玉笛か暗に聲を飛ばす
たがいえの ぎょくてきか あんにこえを とばす
散じて春風に入りて洛城に滿つ
さんじて しゅんぷうにいりて らくじょうにみつ
此の夜曲中折柳を聞く
このよ きょくちゅう せつりゆうをきく
何人か起こさざらん故園の情を
なんびとか おこさざらん こえんのじょうを
暗
どこからともなくの意
折 柳
折楊柳の曲 この曲は漢代以来の古楽府で、別離の情をうたう当時旅立つ人に 柳の枝を折って贈るという風習があった。したがって折楊柳とは別れの曲である
誰の家で吹く玉笛であろうか、どこからともなく笛の音が聞こえてくる。 それは折からの春風にのって、洛陽の街いっぱいに満ち渡るようである。 こんな夜、曲の中に折楊柳の曲があったが、この曲を聞けば、 だれが故郷を恋い慕う思いを起さずにいられようか。
この詩の構造は平起こり七言絶句の形であって、下平声八庚韻の聲、城、情の字が使われている。 平仄の関係がよく整った詩であるから、詩を作ろうとする者にとって模範的な詩である。
なおこの詩は「春夜洛城聞笛」というのであるが、簡略に「春夜聞笛」とした。 また結句は「何人か故園の情を起こさざらん」とも読む。
結
句
転
句
承
句
起
句
李 白
701−762
盛唐の詩人、杜甫と並び称される。蜀の錦州彰明県青蓮郷の人で青蓮居士と号した。 幼にして俊才、剣術を習い任侠の徒と交わる。長じて中国各地を遍歴し、 四十二歳より四十四歳まで玄宗皇帝の側近にあり、後再び各地を転転とし多くの詩をのこす。 安禄山の乱に遭遇して、罪を得たがのち赦される。六十二歳、病のために没す。
<<中国の漢詩一覧へ
▲このページの先頭へ