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漢詩紹介

春暁 孟浩然
吟詠
吟者:松野 春秀
2008年8月掲載
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読み方

 春 暁    <孟浩然> しゅんぎょう <もうこうねん>
春眠 暁を覚えず しゅんみん あかつきをおぼえず
処処 啼鳥を聞く しょしょ ていちょうをきく
夜来 風雨の声 やらい ふううのこえ
花落つること 知んぬ多少ぞ はなおつること しんぬたしょうぞ

詩の意味
 春の心地よい眠りに、夜が明けたとも気付かないで、うつらうつらしていると、あちらこちらで鳥の鳴き声が聞こえる。
 そういえば昨夜は、風や雨の音がしていたが、あれで花がどれほどたくさん散ったことだろう。

鑑賞
 ゆく春を惜しむ孟浩然
 「春眠暁を覚えず」の名句を知らない人はいないほど有名な詩で、のどかな春の暁の景を歌っています。さわやかな朝の空気、あふれる日の光や花の散り敷いた庭などを思い浮かべながら、行く春を惜しむ情感が巧みに表現されています。朝寝坊ができるほどの静かな生活は役所勤めの多忙な役人にはできない。この詩は作者が官僚を辞して後の隠棲閑居のころの作だろうといわれています。

語句の意味
 
 春 暁   春の日の明け方
 春 眠   春の夜の心地よい眠り
 不覚暁   夜が明けたことに気付かないで
 処 処   あちらこちら
 夜 来   昨夜 (一説に昨夜からずっとというのもある)
 多 少   どのくらい多く

詩の形
 五言古詩の形であって、仄韻で上声十七篠(じょう)韻の暁、鳥、少の字が使われている。





作者
孟浩然  689-740
盛唐の詩人
 
 湖北省襄陽の人。科挙の試験に失敗し、一時は山に隠棲していたが、40歳の時、長安に出て詩才を認められた。王維の紹介で皇帝にも会見ができる身分になったが、のち詩句の一部が玄宗の不快を誘い追放された。終生政府役人には就けず、不遇な一生を送り、故郷で没した。平淡清雅の作風で五言律詩を得意とし、自然詩人として王維と並び称せられる。享年52歳。


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