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漢詩紹介

山中問答 李白
CDC収録 吟者:岸本快伸
2016年2月掲載
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読み方

 山中問答  <李 白>  さんちゅうもんどう <りはく>
余に問う何の意ぞ 碧山に栖むと よにとうなんのいぞ へきざんにすむと
笑って答えず 心自ずから閑なり わらってこたえず こころおのずからかんなり
桃花流水 杳然として去り とうかりゅうすい ようぜんとしてさり
別に天地の 人閧ノ非ざる有り べつにてんちの じんかんにあらざるあり

字解
 何  意   どういうつもりで
 碧  山  ふかみどりの山 青山と同じ
 桃花流水   桃の花びらが水に浮かんで流れ去る 「陶淵明の桃花源の記」 をふまえている
 杳  然   はるかに奥深いさま 悠遠なさま
 人  閨@  人間世界 俗世間のこと

意解
誰かが私に、君はどういうわけでこんなみどり深い山に棲んでいるのかと尋ねる。そんな質問に私は笑っているだけだ。 そんな俗人の問いかけにはおかまいなくのどかな気持ちである。
桃の花びらが水に浮かんで、はるかに奥深いところに流れてゆく。ここには人間世界とはちがった別天地があるのだ。

備考
俗世間にこだわらないゆったりした世界に住んでいる作者の心境をうたった詩で、ある俗人を設定し、その人に問わせ それに答える問答の趣向で、李白の詩体である。
この詩の構造は七言古詩である。上平声十五刪(さん)韻の山、閑、閧フ字が使われている。





作者略伝
李 白 701−762
  盛唐の詩人。杜甫(とほ)と並び称される。蜀(しょく)の錦州彰明県青蓮郷(きんしゅうしょうめいけん せいれんきょう)の人で青蓮居士(せいれんこじ)と号した。 幼にして俊才、剣術を習い任侠の徒と交わる。長じて中国各地を遍歴し、 42歳より44歳まで玄宗皇帝の側近にあり、後再び各地を転転とし多くの詩をのこす。 安禄山(あんろくざん)の乱に遭遇して、罪を得たがのち赦される。62歳、病のために没す。



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