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烏衣巷
<劉禹錫>
ういこう
<りゅううしゃく>
朱雀橋邊 野草の花
すじゃくきょうへん やそうのはな
烏衣巷口 夕陽斜めなり
ういこうこう せきようななめなり
舊時王謝 堂前の燕
きゅうじおうしゃ どうぜんのつばめ
飛んで尋常 百姓の家に入る
とんでじんじょう ひゃくせいのいえにいる
烏衣巷
金陵(南京)の町の名
朱雀橋
朱雀門(都の南門)の外の秦淮にかかっていた橋
王 謝
南朝最大の貴族、王氏と謝氏
百 姓
人民、庶民(百姓は農民も含むがここでは特定しない)
六朝(りくちょう)時代に栄えた朱雀橋の辺りは、今は荒れはて野の草花が咲き、烏衣巷と呼ばれた町の入口には夕日が斜めに さしこんでいる。 昔、王氏や謝氏の邸宅に巣を作っていた燕が、今は庶民の家の軒先に巣を作っている。
この詩の構造は仄起こり七言絶句の形であって、下平声六麻(ま)韻の花、斜、家の字が使われている。
結
句
転
句
承
句
起
句
劉禹錫
772−842
中唐の詩人、大暦七年河北省定県(ていけん)に生まれる。字は夢得(ぼうとく)、号は禹錫。幼少より文才あり、貞元九年(793)の進士、官は検校礼部尚書(けんこうれいぶしょうしょ)をもって終る。柳宗元、白楽天 と親交があり劉賓客(ひんかく)文集、他あり。年71。
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